HD5670 エンコード支援 PowerDirector8

今回はATI Streamのエンコード支援の検証(と言うほどのものではナイが)。

PowerDirector8(以下「PD8」)でハードウェアエンコード支援(以下「HE」)がある出力形式はMPEG1、MPEG2、MPEG4[PSP,iPhone用]、AVC/H.264、WMV
各出力形式をHE支援のON:OFFでそれぞれ出力し、エンコードに要した時間、出力結果等を比較してみた。
各出力形式のプロファイルは、PD8のデフォルトから高画質よりのものを選択。出力したファイルの詳細は真空波動研[黒羽製作所]による。
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結論を先に書くとATI Stream大いに効果あり」だ。
特にH.264、WMV9で威力を発揮。HE支援なしの2倍から5倍のエンコード速度を確認。
また、出力ファイルのサイズがHE支援なしの2〜3割減になる場合もあった。
MPEG1、MPEG2ではHEありの方が若干シャープな画質になった。
他、詳細は以下のとおり。

■AVC/H.264 (720x480 8Bit 29.97fps)
 HEあり;2分13秒 、 108,355,868Bytes(Main@3 10:11)
 HEなし;5分23秒 、 143,371,432Bytes(Main@3 8:9)

■WMV9 (720x480 24Bit 30.00fps 1600.00kb/s)
 HEあり;1分'46秒 、 41,482,154Bytes
 HEなし;7分'07秒 、 41,158,638Bytes

■MPEG4[PSP] (480x270 24Bit AVC/H.264 29.97fps 5484f)
 HEあり;1分06秒 、 19,931,928Bytes(Baseline@2.1 743.37kb/s)
 HEなし;1分54秒 、 20,338,242Bytes(Main@2.1 759.24kb/s)

■MPEG2 (720x480 29.97fps 8300.00kb/s)
 HEあり;2分03秒 、 115,935,232Bytes
 HEなし;2分25秒 、 165,912,576Bytes

MPEG1 (352x240 525line CCIR601 29.97fps 1150.00kb/s)
 HEあり;56秒 、 31,934,084Bytes
 HEなし;58秒 、 31,922,464Bytes

素直にホームビデオを作製するならば、PD8のHE支援は強力なサポート機能と言えるだろう。
しかし、出力形式のプロファイルを細かく設定できない(WMMと同等+α程度?)のが残念すぎる。例えば、動画サイトに投稿する動画を画質にこだわって出力したい場合には、PD8の出力形式の選択肢(設定)は物足りなく感じる。
YOUTUBEに直接動画をアップする機能もあるが、その場合の画質ははHD画質、高画質、標準画質の3種類から選ぶしかない。映像のサイズ、ビットレート等の設定は出来ない。

今回、ニコニコ動画にアップしたテスト動画も、PD8で出力した無圧縮AVIをつんでれんこ234でmp4に変換したものだ。(ニコ動のエンコード無しに、元動画の画質そのままをアップロードする為)
変換前;640x480 16Bit Microsoft Raw uncompressed YUV 4:2:2 30.00fps 5489f 147462.34kb/s
変換後;640x480 24Bit AVC/H.264 High@3 29.99fps 5489f 499.35kb/s

このあたりの事情は別にPD8に限った事ではなく、VideoStudio等ほかのビデオ編集ソフトでも同様。チマチマと動画を弄くるユーザがGPUコンピューティングの恩恵を受けるには、まだチョッと早いようだ。

次回はPowerDirector8のハードウェアエンコード関連の設定を簡単にマトメてみる予定。